【イベントレポート】AIで拓くクリエイティブの未来─「江戸クリ×アドビアプリ自動化もくもく会」で見えたこれからのキャリア戦略

公開日:2026/4/2

2026年3月28日、四谷三丁目の穏やかな空気の中に、熱気あふれるクリエイターたちが集結しました。今回開催されたのは、クリエイターの交流の場として親しまれている「江戸クリ」の第25回。しかも今回は、ユースケ氏が主催する「アドビアプリ自動化もくもく会」とのスペシャルコラボレーションです。

「AIをどう実務に組み込むか」「これからのキャリアをどう描くか」──。13時から23時まで、計10時間に及んだ濃密な対話から見えてきた、次世代のクリエイティブワークのヒントをお届けします。



■ イベント概要

  • イベント名: 第25回 江戸クリ × アドビアプリ自動化もくもく会 コラボレーション

  • 開催日: 2026年3月28日(土)

  • 会場: 四谷三丁目 小林マンション 2F

  • 主要テーマ: クリエイターのための「自動化」超入門 / これからのクリエイター業界における人材再編成


■ AI活用は「何ができるか」ではなく「何をさせるか」から相談する時代へ

前半のセッションでは、ユースケ氏が登壇。キャッチコピーに掲げられた『クリエイターのための「自動化」超入門』の通り、実務に即した自動化の具体例が次々と紹介されました。

特に会場から多くの質問が寄せられ、関心を集めたのは、「AIに何を相談していいか分からない」という初期ハードルを、AI自身を使って突破するというアプローチです。

「スクリプトを書くハードルは、AIの登場で劇的に下がりました。しかし、最大の壁は『どの工程を自動化できるか』という着想にあります。だからこそ、まずは自分の今のワークフローをAIに提示し、『どこを効率化できると思う?』と逆提案を求めることから始めればいいのです」

ユースケ氏が実際にビジネスメールの最適化や、Adobeアプリ内でのスクリプト生成を実演する姿に、参加者からは「これなら明日から導入できる」と確信の声が上がりました。AIを「完成されたツール」として構えるのではなく、「思考を整理するパートナー」として使い倒す。このマインドセットの転換こそが、自動化への最短距離であることを再認識させてくれるセッションとなりました。

■ 現場のリアル:人材再編成とコミュニケーションの変容

後半のフリートーク、そして場所を移しての2次会では、より深層的な「業界の構造変化」に焦点が当たりました。議論の核となったテーマは、『これからのクリエイター業界の人材再編成』です。

現場を預かるリーダーから若手まで、多角的な視点で交わされた議論のポイントは以下の3点に集約されます。

  1. 中堅層の不足と技術継承の課題: 多くの制作現場で「中堅層が育っていない、あるいは市場にいない」という共通の課題が露呈しました。ツールの進化により個の習得スピードは速まりましたが、プロジェクト全体を俯瞰する判断力やディレクション能力をどう継承していくかが、組織にとっての急務となっています。

  2. キャリアビジョンの再定義: 「技術の幅が広がりすぎて、何をどこまで学ぶべきか迷う」という切実な悩みに対し、主催のmasa氏やユースケ氏、そしてベテラン参加者たちからは実戦的な助言が送られました。まずは「目の前の課題を完結させる力」を磨き、そこから派生する周辺知識を吸収していくこと。この「自走力」の獲得こそが、不透明な時代において自身のキャリアを形作る唯一の道であるという結論に至りました。

  3. 現代特有の組織コミュニケーション: ジェンダーへの配慮や世代間の価値観の乖離など、実務以上にデリケートな「対人スキル」についても熱い議論が交わされました。旧来のコミュニケーション手法が通用しない中で、いかに心理的安全性を確保しつつ、高いクリエイティビティを維持するか。現代のクリエイターには、技術力と同等に「柔軟な人間理解」が求められています。

■ クリエイターへの示唆:自動化がもたらす「創造の余白」

今回のレポートから得られる最大の示唆は、「自動化やAI活用は、単なる効率化の手段ではなく、人間が人間にしかできないことに集中するための戦略である」ということです。

事務的なタスクをAIに委ねることで生まれた「余白」を、自身のキャリア設計や、チームとの深い対話に充てること。それこそが、AI時代におけるクリエイターの生存戦略となります。

「何を学べばいいか」と立ち止まる前に、まずはAIという相棒と共に、目の前の小さな不便を解決してみる。その小さな成功体験の積み重ねが、数年後の大きなキャリアの差へと繋がっていくはずです。

■ まとめと今後の展望

13時に始まった本イベントは、気が付けば23時を回っていました。10時間に及ぶ長丁場にもかかわらず、参加者の皆さんの表情は、新たな知見への高揚感と、志を同じくする仲間と語り合えた喜びで輝いていました。「また次も参加したい」という言葉は、ここが単なる技術習得の場を超え、クリエイターとしてのアイデンティティを再確認する場所になっている証です。

次回の江戸クリは、さらなる刺激と交流の機会を設けるべく、以下の日程で開催を予定しています。

  • 次回開催: 2026年5月23日(土) 14:00〜

  • 会場: 四谷三丁目 小林マンション 2F(予定)

最新情報は、主催masa氏のX、またはPeatixページをご確認ください。リアルタイムな情報更新や申し込みをスムーズに行うため、特にPeatixのフォローをお勧めいたします。

変化の激しい時代だからこそ、共に学び、支え合うコミュニティの存在が重要です。
次回、皆様と会場でお会いできるのを心よりお待ちしております。